No.111:「グリーンライン下北沢」とグリーンサークル[東京]
(2011-12-01 13:26:47) by 松永英明


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前号に引き続き、グリーンライン下北沢について考えていきます。

小田急線の東北沢駅・下北沢駅・世田谷代田駅の三駅区間が地下化することにともなって、その地上部(あとち)の利用について「グリーンライン下北沢」を中心に議論が高まっています。

前号の最後で、ケヴィン・リンチによる都市の五つの要素を取り上げました。

線路はパスでもあり、同時にエッジでもあります。線路の進行方向に向かっては当然パス=移動路ですが、それを横切ろうとする瞬間、線路はエッジ=境界となってしまいます。

そのエッジが、あとちになることでエッジとしての性質を弱めます。それは地域のつながり方を変えることにもなるでしょう。

ニューヨークのハイライン

グリーンライン下北沢第1回セミナーで高橋ユリカさんが発表された「ニューヨークハイラインレポート」のPDFが公開されています。

http://www.greenline-shimokitazawa.org/111110highlineREPORT.pdf

ハイラインは高架跡地をそのまま公園にしたもので、下北沢とは事情が異なる面もありますが、ほぼ同じくらいの距離の計画として非常に注目すべきものです。

詳しくはPDFをじっくりお読みください。

このハイラインのようなものをそのまま下北沢にも、というわけではありません。当然、場所に合った計画というのはまったく異なるはずです。しかし、ハイラインの事例を参考にするとき、学ぶべきことは多々あります。その中でも最も重要なのは、「数多くのアイデアが寄せられた」というところにあります。

下北沢のあとち利用のデザイン案については、公募が行なわれていません。グリーンライン下北沢が中心となって計画案を募集しようという動きもありますが、実際に決定権を持つ小田急電鉄と世田谷区にもその動きを取り入れてもらう必要があります。

市民案を検討することは、区は当然として、小田急にとっても利益こそあれデメリットはないと思われます。少なくとも市民・住民・利用者その他興味を持つ人たちの意見に「耳を傾ける企業」であるというアピールは決してマイナスではありませんし、社会と企業がともに作り上げる事例を打ち立てるのはむしろよいプロモーションにもなると思います。

このメルマガでしばらくあとち利用について集中して書いてみようと思っているのも、自分なりのアイデアをまとめたいという思いがあるからです。

グリーンラインとグリーンサークル、グリーントライアングル

グリーンラインというのはあくまでも仮称で、横浜地下鉄と名称がかぶるというような指摘もありますが、「緑の帯」ができることには違いがありません。グリーンベルトでも何でもいいとは思います。

ただ、このグリーンラインを地図上に置いてみたとき、一つのことに気づきました。下北沢周辺には、これからできるグリーンライン以外にも緑が多くあります。

有名なのは北沢川緑道です。これはもともと北沢川・北沢上水を一旦暗渠(地下水路)にし、その上に改めて浄水済みの水を流しているものです。

世田谷区 北沢川緑道

特に環七から烏山川緑道・目黒川緑道との合流点までは下北沢地域南部の美しいせせらぎとして、地元の人たちも誇りに思っているすばらしい緑道です。これは松沢病院の敷地内に水源があり、小田急線沿いに東へ流れ、梅ヶ丘駅からやや南に折れて東へと流れていきます。この支流として、下北沢駅東側を南北に流れて茶沢通り沿いに進む森厳寺川緑道もあります。

また、梅ヶ丘駅の名称のもとになった羽根木公園は、梅の木で有名な丘です。

こういった緑地をイメージしたところ、グリーンラインと合わせるとぐるりとめぐるグリーンサークルになるんじゃないかと思いつきました。そこで作ってみた地図がこちらです。


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