博客発展略史と基本的な史実[03.ウェブログFAQ中国版]
(2003-10-05 07:16:54) by 松永英明


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 博客の原点をさかのぼるというのは、まぎれもなく厄介なことである。ある人は、1994年のJustin Hallが悪名を流した「ネット日記」が初期の博客形式であると考えている。こいつはウェブ上で、麻薬を吸い、セックスするという赤裸々な体験を載せ、少なからぬ人々の耳目を集めた。ある人は、1998年のJesse James GarrettがCam Worldで発表したウェブ旅行日記だという。これは博客コミュニティの導火線に火を付け、ここから博客は一つの新しい潮流となった。しかし、多くの人は、博客の最も正統な源がPyra(すなわち現在のBlogger.comの前身)にあると考えている。これは非常に小さなソフト会社で、3人の創始者が一つの複雑な「グループ」ウェアを開発して一つの小さなソフトウェアに組み上げ、博客方式で自分たちの交流と協力を保った。それから、この簡単で小さなツールが他の人たちにとっても非常に有用であることがわかったので、そこで1999年8月、ネット上のフリーウェアとしてBloggerソフトを公開した。これ以前、おそらく博客のひとはたいてい、ソースを手打ちしていた。その結果、こうなると、乾いた柴が火に出合ったようなもので、多くの人がこのソフトを利用して武器となし、博客の隊列に入るようになった。博客の隊列は迅速に広まり始めたのである。Pyraはこのまったく飾り気のない小さなソフトによって大いに名声を博した。

 すなわち、この段階では主に、IT技術・ウェブサイト設計者・ニュース愛好者は、無自覚で理論体系もなく、個人の自発的な行為に限られていた。まだ定まったグループを形成しておらず、一つの現象としての社会への影響力は備えていなかった。ひっそりとした変化の過程の中にあって、いくつかの事件と人物が非常に関連する啓蒙と指導的な作用を果たしていた。博客革命の条件が準備されたのである。

第2段階(2000年?2006年ごろ):初級段階、あるいは興起期と称す。

 2000年に至り、博客は非常に多く大量発生し始め、一つの人気のある概念となった。博客発展史上において、911事件は一つの重要な時刻である。まさにこのテロ攻撃は、生命のもろさ、人と人の交流の重要さ、即時的で最も有効な情報伝達方式について、人々にまったく新しい認識をもたらしたのである。一つの重要な博客のジャンルである戦争博客(WarBlog)はこれによってはやりはじめ、911事件について最も真実の、最も生き生きとした記述は、「ニューヨーク・タイムズ」ではなく、幸運にも生き残った人たちの博客日誌の中にあったのだ。事件に対する最も深刻な再考と討論についても、有名な記者の手中からではなく、多くの普通の博客のなかから生み出された。

 概算統計によると、今日に至るまで、全世界で自覚して博客を実践している数は、50万から100万人に至るという。3億以上のインターネット利用者と比較するとまだまだ少ないように見える。しかし、これらの博客の影響力は、とっくに個人的な範囲を超え、仕事の領域にも入り込んでいるものさえある。主流なメディアの強烈な関心をひきはじめ、博客の興起はあからさまに伝統的メディアに対する突撃とも感じられる。同時に、それぞれの専門領域の博客が「雨後のタケノコ」のように次から次へと水面に浮かび出て、ますますこの専門的な関心の焦点となっている。米国を除いて、イギリス・ハンガリー・ドイツなどのヨーロッパ諸国の博客も勢いを増してきた。アジアは中国を含んで博客の脈動を感じ始めている。まとめると、ここ1?2年、博客はまさにインターネット不況の時期にあって最も重要な新現象の一つとなり、社会の関心を集めているのである。

第3段階(2006年?):成長段階、あるいは発展期と称す。

 未来を予測するというのは永遠に馬鹿げたことである。特にインターネットを予測するというのは。博客の未来については、現在言えることは、確実に早すぎるということだ! しかも論議すべき内容は非常に大きい。しかし、わたしたちの研究と判断をもとに、この望見を犯して、少しばかり大胆な予測をしてみたいと思う。

 2006年ごろには、一つの新しいメディア現象として、博客の影響力は伝統的メディアを超えるかもしれない。

 専門領域の知識を伝播するモードとなり、ブロガーはその領域で最も影響力を有する人物の一人となるだろう。

 社会交流ツールの一つとなり、博客はまさに電子メール、BBS、ICQ(IM)を超え、人々の間でさらに重要な意思疎通・交流方法となる。

 明らかに、以上は主に全世界(アメリカ中心)の博客発展段階の簡単な区分である。中国では、すべてのインターネット革命と同じく、一定の「停滞度」を引き続き維持している。博客方面も例外ではなく、中国の発展段階は基本的に1段階遅れている。つまり、現在の中国の博客の発展はようやく啓蒙期・萌芽期に入ったところであり、2?3年かかってようやく本当の初級段階に入り、そのあとで興起期となるであろう。

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