ジャーナリズムにおけるウェブログ形式は何が急進的なのか?[06.ウェブログ論]
(2003-11-02 04:08:21) by 松永英明


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ウェブログ型の情報発信は、既成のマスメディアとどのように違うのか。それを考える参考になる英語ブログの記事を日本語訳してみました。

ジャーナリズムにおけるウェブログ形式は何が急進的なのか?

PressThink 2003年10月16日 手始めに、この10個。他にある? ならばコメントボタンを叩いてくれ。

 私は短い投稿を書くべきだと言われてきた。それは、稼働しているものについてだ、という。それは、ウェブ漫遊者が望んでいるものについてだ、という。普通だったらそんなことに耳を傾けたりはしない。しかし、ここではちょっとやってみよう......。

ジャーナリズムにおけるウェブログ形式に関する急進的な10の事柄。

1)ウェブログは贈与経済から出てくる。一方、ほとんどの(すべてではないが)今日のジャーナリズムは市場経済から出てくる。

2)ジャーナリズムはプロの領域となっていて、素人はときどきその中に招き入れられる――署名入り記事のように。一方、ウェブログは素人の領域であり、プロはこのページのように招き入れられるものである。

3)19世紀半ば以来のジャーナリズムでは、参入への障壁は高かった。ウェブログでは、参入への障壁は低い。コンピューター、ネット接続、BloggerやMovableTypeといったソフトウェア・プログラムで参入できる。ウェブログを「運営する」のに必要な資本の大半は、世界最大の機構(例外は国際電話システムくらい)であるインターネットそのものに投下されてきた。

4)ウェブログ世界では、すべての読者が実際の書き手であり、あなたは「読者」のためというより他の書き手のために書くのである。だから、すべての読者は書き手であるが、そう、すべての書き手もまた他のウェブログの書き手の読者である。

5)新聞や放送のニュース項目はそれ自体が公開記録に追加されることを求めるが、ウェブログに投稿された記事は公開記録を埋め込んでいる。それはリンクという装置を通じて、ニュースの断片だけを引っ張ってくるからである。ジャーナリズムの通常の方法では、日々のニュースが蓄積される公開記録がどんどん長くなっていくと想定される。ウェブログ式のジャーナリズムでは、公開記録が「引き締まる」こと、そのウェブは強化されることが想定される。リンクはリンクを奨励し、さらに多くのリンクを作り出すからである。

6)一つのウェブログはジャーナリスティックに「機能する」ことができる――それは維持でき、楽しめて、有意義で、やる価値があり、他の人にも価値がある――もし、それが50人とか100人とか160人の、ウェブログを好み、ウェブログを使い、ウェブログでコミュニケーションする人たちに届くならば。伝統的なジャーナリズムでは、そのような小さな反応では失敗と見なされるであろうが、ウェブログ式のジャーナリズムでは小さな反応の強烈さが成功を意味しうるのである。

7)ウェブログは新聞や雑誌のコラムのようなものに似ている。しかし、12人の人によって書かれたコラムというのはあまり意味がないし、機能もしないが、12人によって書かれたウェブログは完全な意味があり、機能する。

8)ウェブログ以前のジャーナリズムでは、ジャーナリストには担当編集者があり、編集者は読者の代理を務めた。ウェブログ以後のジャーナリズムでは、ジャーナリストは(書き手的な)読者を有し、読者は編集者の代理を務める。

9)古典的に理解されるジャーナリズムでは、情報は報道機関から一般大衆へと流れる。今理解されつつあるウェブログ世界では、情報は一般大衆から報道機関に流れる。

10)伝統的なジャーナリズムでは、民主主義は我々が有しているものであり、情報は我々が求めているものである、と想定している。一方、ウェブログ世界では、情報は我々が有しているものである――至る所にある――そして民主主義は我々が求めているものである。


ジャーナリズムにおけるウェブログ形式についてのさらに5つの急進的な事柄

Hypergene MediaBlog 2003年10月16日木曜日

 NYU報道評論家Jay Rosenは、ジャーナリズムにおける10の急進的な事柄を示した。我々のお気に入りはNo.10である。「伝統的なジャーナリズムでは、民主主義は我々が有しているものであり、情報は我々が求めているものである、と想定している。一方、ウェブログ世界では、情報は我々が有しているものである――至る所にある――そして民主主義は我々が求めているものである」

Keywords: radical

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